密室系blog?

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS アントワーヌ・ベロ『パズル』

<<   作成日時 : 2005/01/25 00:11   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像
アントワーヌ・ベロ『パズル』(04.11('98))/早川書房) ☆☆☆☆
 カバーと扉には、「本格パズル小説」「かつてない思考型サスペンス」の文字、これはいかなる小説ならんと手に取れば、その実態は、メタフィクショナルな本格ミステリの大収穫だった。舞台は、スピードパズル(ジクソーパズルの組み立ての速さを競うという架空競技)が人気スポーツになっているアメリカ。冒頭、四肢の一部が切り取られた五つの連続殺人の謎が提示された後は、時空を超えた新聞記事や雑誌記事、議事録、エッセイ、アナウンス、評論といった断片がひたすら積み重ねられていき、おぼろげに、パズル業界やパズル学会の盛衰、スピードパズルの勃興の歴史が浮かび上がってくる。冒頭の謎はそっちのけだが、断片はあるときはカルヴィーノ風、またあるときはレムの架空書評風で、微苦笑しながら読んでいくうちに、このフラグメントの集積がやはり一つの「パズルである」ことを志向していることに気づかされる。この手の小説は、ラストでミステリであることを放棄しそうだが、本書は結末で、意外な犯人と意外な探偵が登場し、期待に十二分に応えてくれるのである。作者は、フランスの作家で、執筆当時28歳。ミステリという発想で書かれたわけではないようだが、これを「本格ミステリ」と呼ぶのも、ミステリ好きの特権と思いたい。軽やかなポストモダニズム小説として、変てこな小説好きにも気に入られるだろう。

『H.G.ウェルズのS.F.月世界探険』(1964・英)  ☆☆ BS
監督/ネイザン・ジュラン 出演/エドワード・ジャッド マーサ・ハイヤー
 初の有人宇宙船が月面に到着し、沸き返る世界。ところが、宇宙飛行士が月面踏査を試みると、英国の国旗と裁判所の呼び出し状が月面に置かれていた、というなんとも奇想天外な幕開け。呼び出し状の名宛て人がまだ現存していることを知ったメディアは、老いた本のところに殺到する。老人は、「そう、わしは若い頃、月に行ったのじゃ」と、その顛末を語り出す。19世紀末、科学者は、反重力装置を発明し、恋人とともに木造樽型宇宙船で月面に到着するが、月面人たちに襲撃されて―。月への出発までが、もたつき気味で、その後の進行も他愛ないが、セットは、レトロ感覚で面白い。「月世界最初の人間」ってこんな話だったっけか。最後は「宇宙戦争」なんだけど。『麗しのサブリナ』でウィリアム・ホールデンの婚約者役として美しいところを見せていたマーサ・ハイヤーが主演なのがうれしい。特撮は、レイ・ハリーハウゼン。パズル
パズル (ハヤカワ・ノヴェルズ)

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文