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help リーダーに追加 RSS クラーク博士とミステリ人脈

<<   作成日時 : 2008/01/01 23:50   >>

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謹賀新年。本年もよろしくお願いします。
紅白で、鶴瓶がやった。あれでも後半、司会降ろされるんじゃないかと思った。
その紅白に、初出場で、「ギザ何とか」と叫んでいた中川翔子(ショコたん)が、実は、伊藤一隆のひいひい孫であると、昨年ふとしたことから、知って驚いた。
 伊藤一隆とは、誰あろう。翻訳家で推理小説も書いている松本恵子の父。つまり、日本最初期の探偵作家・松本泰の義理の父親に当たる。伊藤一隆は、札幌農学校一期生、十数人しかいないクラーク博士の直接の教え子であり、北海道のさけます増殖に大変な功績を残した人。その功績は、今も、千歳市のインディアン水車として名残をとどめる。ショコたんも、昨年、インディアン水車を見学にきたらしい。
 伊藤は、後年実業家に転じ、こちらでも成功を収めたが、探偵小説との縁は、娘・恵子と松本泰と結婚してから。松本泰と恵子が始めた日本で最初期の探偵小説雑誌『秘密探偵雑誌』(1923)の刊行に伊藤一隆が援助していたのではないかという推測もある。アーサー・B・リーブの翻訳も伊藤自身が手掛けているから、御本人も探偵小説は嫌いではなかったのだろう。
 というようなことは、前にも書いたことがある。

2001.2.16 クラーク博士とミステリ(密室系)  
http://www2s.biglobe.ne.jp/~s-narita/new/what.s01.2.html

 クラーク博士の通訳・堀誠太郎が、中井英夫の祖父。教え子伊藤一隆は、松本恵子の父で、探偵雑誌発刊に功あった人ということになるが、博士の教え子にもう一人、ミステリに縁がある人物がいることに気づいた。

 クラーク博士にまつわる一エピソード。
 クラーク博士は、冬に札幌近郊手稻(ていね)山に、教え子たちを連れて、雪中登山を試み、大木の上に、地衣(こけ)を発見。
 「だれか背の高い者はやって來い。ここへ乘ってあのりっぱなこけを取るのだ。」と言って生徒を呼び、博士は雪の上へ四つばいになって背をさし向けた。生徒は、木の上のこけを採取に成功。。「三尺下がって師の影をふまず」という儒教道徳の下で育った日本人学生にとって,博士の自ら背を踏み台とした行為は、大変衝撃的な出来事だったらしい。そして、このとき採取されたこけは、実は珍種で和名で「クラークごけ」と名づけられた―。
 戦後の教科書にも載った話らしく、ご存じの方は、ご存じかもしれない。
 このとき、クラーク先生の背中に土足で乗った長身の教え子が、K岩四方之進(よものしん)という。 相当荒っぽい気性だったらしく、北海道へ向かう玄武丸の甲板上であばれ,開拓長官黒田清隆の怒りをかったりしたらしい。そして、この人物、黒岩涙香の実兄なのである。

 この黒岩 四方之進、札幌農学校卒業後は,新冠御料牧場長の職を承って畜産界に大きな功績を残し,退官後は日高国直別に大農場を経営して直別の聖人とあがめられた、という。
 内村鑑三(札幌農学校二期生)が黒岩涙香が主宰する新聞「万朝報」に入社し,活躍するきっかけを作ったのが実兄・四方之進であり、悪評高い『万朝報』の涙香に感化を与えるため,四方之進が内村に入社を依頼したという説もあるらしい。(「もう一冊のクラーク聖書」)

 黒岩涙香を扱った山田風太郎の「明治バベルの塔」では、「万朝報」の懸賞とした暗号
をめぐって涙香と内村鑑三のやりとりが出てくるが、涙香は自分のところの社員にもかかわらず、内村を「わが厳師」と呼んでいるとあり、その風景をつくったのが、K岩四方之進ともいえる。
 涙香は、まだ駆け出しの新聞記者時代、ある記事で官吏侮辱罪で起訴され、16日間投獄された経験をもつ(明治16年)。その際、攻撃した人物が、開拓長官黒田清隆だったというのであるから、兄弟で黒田を怒らせたことになる。これも一つの歴史の綾か。

ブログの空き地(後半部分で中川翔子と伊藤一隆について詳しく書かれている)
http://polarstar.cocolog-nifty.com/toukibi/2007/04/07417425_302d.html

大島正健「クラーク先生」(文部省『中等国語二(2)』より) 
http://www.geocities.jp/sybrma/212ooshimamasatake.clark.html 

もう一冊のクラーク聖書  文学部教授  土屋 博
http://www.lib.hokudai.ac.jp/koho/yuin/yuin93/yuin2.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
成田さん

 明けましておめでとうございます。そして、復活、おめでとうございます。心配しておりました。今後ともどうぞよろしくです。
黒白
2008/01/04 20:54
黒白さん、御無沙汰してました。御心配いただき、すみません。仕事が落ち着いてきたので、再開してみました。どの程度続くか分かりませんが、今後ともよろしくお願いします。 
ストラングル・成田
2008/01/04 23:35

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